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企業の変革と個人の変革ーデジタル時代の組織のあるべき姿とは

対談

今やバズワード化している「デジタルトランスフォーメーション(DX)」。社会がDXという文脈から大幅な変革を求められている中、ユナイテッドグループは様々なソリューションで社会のDXを支援しています。

本記事では、ユナイテッド株式会社の米田吉宏執行役員、またグループ会社であるキラメックス株式会社の代表取締役である樋口隆広社長に、企業の戦略と人材のあり方などを、様々な視点から聞きました。

個人のDXを通して、世の中の自己実現を最大化させる

ー最初にキラメックスのご紹介をお願いいたします。

樋口隆広(以下樋口):
プログラミングやアプリ開発が学べるオンラインのプログラミングスクールTechAcademyを運営しています。
キラメックスは、プログラミングスクールを2012年から営んでいて、もともとはオフラインで授業を行っていました。しかしオンラインの方が場所や時間にとらわれず効率よく学べることから、TechAcademyは2015年にオンラインで学習を完結できるようなサービスに生まれ変わりました。実践的なプログラミングを学べるのが特徴となっており、TechAcademyの受講生はIT企業にエンジニアやデザイナーとして就職や副業をしたり、オリジナルのサービスを作ったりしています。直近だと企業向けのIT研修の依頼も増えていて、累積で800社以上の企業にサービスを導入いただいています。未経験の新卒の方がITエンジニアになるための研修や、非エンジニア層に対して、基本的なITリテラシーを教養として身につけていただく研修も増えています。

米田吉宏(以下米田):
キラメックスは企業向けサービスと個人向けサービスどちらも展開しているかと思うのですが、その先に実現したい社会はありますか?

樋口:
キラメックスの社会に対するミッションは、世の中の自己実現を最大化させることだと思っています。
今はプログラミングスクールを運営していますが、プログラミングに限った話ではなく、「こういうことを実現したい」と思ったときに僕らが「学べる場所」を提供して、身に付けたスキルでその人が叶えたいことを実現する、その流れを生み出していきたいと思っています。その中でなぜ現在IT分野にフォーカスしているかというと、これからのデジタル社会に求められる人材を生み出していくというのが非常に重要だと思ったからです。
よく「TechAcademy=エンジニア輩出スクール」のように捉えられる時があります。確かにエンジニアになることもひとつのルートですが、それだけではないと考えています。例えば非エンジニアの人が、エンジニアが持つ技術や考え方を身に付けることによって、今まで積み上げた経験にテックを掛け合わせることでより価値が上がったものを生み出していくようなサイクルを目指していきたいです。ITスキルを身につけて既存の事業にレバレッジをかけれるような人材が世の中に増えていくといいと思っています。

米田:
なるほど。単純にエンジニア教育だけではなく、個人の選択肢を増やすといった意味で、次世代に必要な教育を普及させることがミッションになっているのですね。
樋口さんが思うTechAcademyとしての強みは何でしょうか?

樋口:
オンライン完結で学べるという点が、強みです。
これまでのオンライン学習は一般的に、副教材や、隙間時間に少し学ベるものといった見られ方をされていました。TechAcademyはオンライン上に包括的なコンテンツを載せており、それを受講生が挫折せずに学び続けるための工夫として、メンターと呼ばれる現役のエンジニアやデザイナーなどの講師が、すぐに質問に応えてくれるシステムになっています。また週2回のマンツーマンメンタリングもあり、直接メンターと目標設定などの相談や、実務に関する情報を教えてもらうことができ、学習の不安を解消することができます。挫折することなくオンラインで実践的なスキルを身に付けられる点、最前線で働いているプロからインプットをもらえる点がTechAcademyの特徴だと思います。

企業のDXは、戦略とそれを実行する組織基盤の両輪を回さなければならない

ー企業の戦略と人材スキルの連動について、ご意見をお聞かせください。

米田:
今事業計画ができたとしてもそれを実行できる人材がおらず、計画通りに行かないという事例が多く見られます。戦略や計画に加え、それを実行する組織能力の向上は不可欠だと思っています。ユナイテッドのストラテジーコンサルティング事業である“UNITED STRATEGY” は、クライアント組織能力を踏まえた戦略を策定します。また、戦略が結実するようコンサルティングプロジェクト後のアクションプランの具体化を強く意識しています。樋口さんが他社様と関わる中で、本来の戦略と組織の方向性があっていないと感じる場面はありますか?

樋口:
戦略はクリアですが、組織的な観点で実行できない場合もありますし、実行できるスキルやリソースはあるのですが、トップが最終的な決断をしない場合もありますね。
なので、戦略と実行の両輪を回していくことが重要になると思っています。

米田:
DXがうまく推進している企業は、本来戦略と組織の方向性が合っていなければならないものの、日本は研修などを見てもうまくいっていないことが多いイメージです。こちらについてはどう思われていますか?

樋口:
人事部門と事業部門が連携しようとしている動きはあるものの、多くの場合は「学ぶところ」と「力を発揮するところ」が別で切り出されてしまっています。研修のための研修になってしまうケースが多く、人事部門と事業部門に分断が生まれてしまい、戦略実行においてボトルネックが発生してしまうのではないでしょうか。

米田:
企業が「ありたい姿」を掲げたとしても、当然、今の現状とあらゆる部分でギャップがあります。特にスキルやワーキングスタイルの変革は、新しいビジネスであればあるほどギャップが大きく、Off-JT / OJTや社内コミュニケーション施策を組み込まなくてはいけません。こうした点で、ユナイテッドとキラメックスで協業できるのは強みだと思います。

ベターを繰り返す柔軟な組織が、デジタル社会における新規事業創出の鍵

ー現代における新規事業創出について、人材という観点から、お二方の考えをお聞かせください。

樋口:
今まではマニュアル通り進めて、単一スキルで同じことをやっていても価値は高いという風潮にありました。しかし現代では、ビジネスの難易度や複雑性、世の中の不確実性みたいなものが高くなっているため、単にベストを追いかけるというよりは、ベターを繰り返しそれぞれの業務内容をまたいで連動しながら進めていくビジネスの仕方に変わってきていると思います。

米田:
なるほど。そういった柔軟な人材で構成されたチームの事業が成功しやすいのは確かですね。

樋口:
そうなんです。チームが複数のスキルを掛け合わせて価値を出していくことが、とても重要であり、場合に応じて人材のあり方、チームのあり方も変わります。
米田さんは、新規事業を創出していく中で、人材という観点から大事だと思う点はありますか?

米田:
現代は新規事業を始める際のコストが下がっています。従って多少粗くてもスモールに始めて、マーケットプロダクトフィットを検証し、その後大きな投資を決断するという開発ステップがより増えています。こうした流れを踏まえ、自ら主体的にアジャイルに検討や推進を行う人材であるとともに、幅広いアンテナを持ち、新しい技術や事例を積極的に活用しようとする姿勢は重要かと思います。ちなみに、特に大企業等では最初から”完璧”であること、”リスクが低い”ことを意識するあまり十分に権限移譲されない場合もあるようです。

DX推進リーダーとして、ITリテラシーは今や欠かせない要素

ー今デジタル社会の中で、DXをリードするために求められている人材とは、どういった人材なのでしょうか。

樋口:
現代ではエンジニアではないメンバーもITスキルや、ITリテラシーを身に付けることが求められるようになっています。ビジネスをやろうとしたら、当たり前のようにデジタルが絡むので、一緒に動くメンバーがどれだけITに対してのリテラシーがあるかがより重要になってきます。
実際、TechAcademyの中で直近で増えているのは、まさにリーダーや経営層、マネージャークラスの方向けのITリテラシーを学習するコースです。自分自身でアプリケーションを作りウェブサービスを理解することで、エンジニアと同じ目線で会話ができるようになります。そのようなスキルを身に付けた方が、まさにデジタル社会の中で、今後DXをリードする人材として重宝されます。

米田:
私も同感です。ユナイテッドとキラメックスは、組織のデジタルリテラシーか十分に高いのかどうかや、その診断に対してOff-JTの研修や、場合によってはOJTで一緒にプロジェクトを進めながら伴走し、推進リーダーを育成していくようなソリューションも展開しています。UNITED STRATEGYとキラメックスで連携することで、デジタル次代に求められる、企業内の人材の育成にもご貢献できると思います。